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ふであと

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徒然なるままに、もの書き。

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第七章 「月印」_04 

「おっ、間に合った間に合った」
「どうしたの?」
 翌朝。
 だいぶ慣れてしまったなと思いながら、カペルがシグムントの鎧を身につけていたところに、どこへ行っていたのか、ひょっこりとヴィーカが戻ってきて言った。
「どうしたの、って情報を集めてきたに決まってるだろ?」
「エドアルドの治療法の?」
「それ以外に何があるってんだよ」
 得意げに鼻をこすっているところからすれば、どうやら何かしらの情報を見つけてきたらしい。見てくれはただの悪ガキだけど、実はけっこうすごい情報屋なのかもしれない。
「兄貴、女皇様にあったら、キリヤって研究者がどこにいるか聞いておいてくれよ。そいつがどうも治療薬の精製方法を知っているらしくてさ」
「へぇ、そんな情報をもう見つけてきたんだ」
「ヴィーカ様に抜かりはないよ」
「ユージンさん、キリヤって人のこと知ってます?」
 カペルの準備が終わるのをどこか緊張した面持ちで待っていたユージンに、カペルは尋ねてみた。ユージンがハルギータの神官だという話は先ほど聞いたばかりで、キリヤという人がハルギータの人ならば、もしかしたら心当たりがあるかもしれない。
「いや、ちょっと思い出せないな。僕も研究者全員の名前と顔を知っているわけじゃないから……。でも、そんな治療薬の話も聞いたことがないね。それは正しい情報なのかい?」
「えっ? お、おいらの情報に偽りはないよ! 噂程度のちゃちな情報を取り扱うほど、ヴィーカ様は落ちぶれちゃいないからな」
「うん。そういうことなら、とにかく陛下にお尋ねしよう。どんなものでも良いから、今は手がかりが欲しい」
 治療法も原因もわからない病。
 透明の騎士。
 そして、月の雨。
 光の英雄代理としての戦いも最初から不安要素でいっぱいだ。ひと月前にはまるで関わりのなかったものばかり。運命というやつがあるならば、僕のそれは今、急激な坂道にでも差し掛かっているらしい。ひと月後はどうなっているだろうか。あまり良い想像は思い浮かばず、ソレンスタムに聞いてみてはとも思ってみたが、それはそれで少し怖い。
「まいったなぁ……」
 そう呟けば溜息も漏れる。
「準備できた? そろそろ行きましょ」
 アーヤが顔をのぞかせたの機に、ユージンに促されてカペルは部屋を出た。心配事は数あれど、まずは女皇陛下との謁見を乗り越えないといけないわけだ。

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テーマ: 二次創作:小説

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