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ふであと

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徒然なるままに、もの書き。

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第七章 「月印」_09 

「キリヤ、よく研究しましたね」
 突然の来訪者たちが庵を後にするのをキリヤが見送っていると、最後に残っていたソレンスタムが言った。知っている師匠とはどこか違う、少し人間くさくなったかと思えるその声に、キリヤは少し驚いていた。
「……ですが、そのおかげでヘルドにつけ狙われる羽目になってしまったんですけどね」
「ヘルドが!?」
「あの馬鹿、どうも封印軍に参加していると聞きました」
「私もその噂は聞いています……」
「そこで碌でもない研究をしているらしいです。リバスネイルの制御がどうこうとね。まったく、あいつは師匠の教えをなんだと思ってるんだ」
「ですが、何故ヘルドがあなたを?」
「あの治療薬ですよ。リバスネイルの研究にでも使うのでしょう。ハルギータにいた頃に、それで一度襲撃を受けました。それは何とか逃れたんですが、あそこにいたら女皇に要らぬ手間をかけさせることになると思い、研究成果ごと出奔してここに来たのです」
「結界はそのためですか」
「ええ」
 そう言えば、結界は破られてしまったのだった。張り直すのも手間だな、とキリヤが嘆息を漏らしていると、思案顔を浮かべていたソレンスタムが唐突に言った。
「キリヤ、あなたも一緒に来なさい」
「わ、私がですか!?」
「私は彼らと旅をするうちに、様々なものを学びました。庵を構えて一人で居ては学び得ないものをです。あなたにとっても、けして無駄にはならないでしょう。……それにスバル女皇もそれをお望みです」
 陛下の望み。
 久しく会っていない女皇の顔を思い出すと、キリヤにはソレンスタムの提案が断ることが出来ないもののように思えてしまった。
「……はあ、ついて行けばいいんでしょう? 師匠がそこまで言うのならついて行きますよ」
「ええ、それで良いのです」
「あの薬はまだ試作品。効果を自分の目で検証する必要もあります。それにヘルドのこともある」
 女皇の顔を思い出しながらも、自らに言い聞かせるように言葉にしてみたキリヤだったが、師の笑みは、キリヤの誤魔化しなど見透かしているかのようだった。

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