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ふであと

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徒然なるままに、もの書き。

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小説インフィニットリディスカバリー第二部_02 

 執筆中に何を考えていたかを再確認する「小説インフィニットリディスカバリー」、第二部編にございます。最終話の更新後、読者の方から感想や叱責をいろいろいただきまして、なかば反省会の様相を呈しながらの解説となります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは第六章、まいります。



――事象のつなぎ役

 第一部と第二部を繋ぐ第五章を終えるまえに、実は第六章を先に書き始めていました。ここは起承転結の起、月の雨とリバスネイルをめぐる戦いの始まりです。
 降船後、ファイーナさんと別れた直後、不注意からカペルは一人の少年(?)とぶつかることに。そのときに財布を盗まれた縁で、この少年と深く関わっていくことになるわけです。この少年、ヴィーカに割り当てた役割は、事象のつなぎ役、物語が動き出すためのトリガー。今回の物語が動く場面はすべてヴィーカのやることが引きがねとなっています。

 まず、この最初の出会いでカペルの財布をすろうとしたのは、ヴィーカがカペルたちに近づくためにやったことです。この前段階でヘルドはすでにヴィーカと接触をしていて、キリヤというハルギータの研究者が作った治療薬があれば兄を助けられる、とヴィーカに吹き込んでいます。ヘルドはキリヤの存在は知っていてもその居場所は知らないので、ヴィーカを足がかりにしようとたくらんでいたわけです。ヘルドがヴィーカを選んだのは、子供だから相手が油断するだろうというのと、手駒の中にその兄がいたからでしょう。

 当然、ヴィーカはカペルたちをハルギータに行かせようと誘導しますし、あたかもハルギータに着いてから仕入れたようにしてキリヤの情報をカペルたちに告げもします。結果、ヴィーカの意図した通りカペルたちはキリヤのところへ向かい、ヴィーカは治療薬を手にすることになりました。

 このトリガーとしての役割というのは、プロット段階で意識していたわけではなくて、ヴィーカの設定から自然と導かれたものでした。
 ヴィーカはヘルドと通じている。それを決めた段階で、運命はすでに決まっていたのかもしれません。

 第一部のラストバトルで、三つの戦いをつなぐ役割をアーヤに割り当てましたが、今回はそれを拡張して物語全体まで押し広げたようなイメージですね。




――兄

 ヴィーカにはエドと同じような病で死んだ兄がいたこと。ケルンテンに到着したときに戦うリバスネイルとそれをつなげた時点で、物語のプロットはおおよそ完成していたのかもしれません。

 ヴィーカの兄は盗賊業を生業としていたのですが、そのお仕事の途中でヘルドと知りあいます。ヘルドは彼の知らない間に薬やら何やらをいろいろと仕込み、リバスネイル化するように誘導していきます。ヘルドの実験材料としては優秀な人材でしたが、いま一歩のところで力を制御しきれず、リバスネイルと化してしまいました。うまくいけば封印騎士としてカペルたちと戦っていたかもしれませんね。
 この「優秀な実験材料」という設定は、最期に理性を取り戻させるためのフラグでもあります。これがないと唐突すぎますからね。




――エレノアさんのエクレア

 第六章は、リバスネイルとの遭遇を描いた前半と、サブイベント補完のための後半に別れています。第五章はぎすぎすしているし、第七章以降はエドアルドが発病中なので、カペルたちにまったりさせる時間はここしかなかったのですが、ちょうどいいサブイベントもいろいろあったので、ああでもないこうでもないとくっつけたり分解したりしながら作ったのが、エレノアというオリジナルキャラを通して語ったお菓子コンテストのエピソードでした。

 オリジナルキャラは、第一部のビッグス&ウェッジに続いて三人目ですね。前回はFFから名前をもらいましたが、今回は海外TVドラマの『ER』を観ていたときに決めたものです。主人公であるカーターのお母さんの名前がエレノア。それを聞いた瞬間に「エレノア=エクレア」を思いつき、お菓子コンテストのくだりを一気に書き上げました。駄洒落です。

 当然、お菓子の作り方など知らないので、ざっくりとした描写になっています。物語を進める上では必要の無い描写なのでテンポ重視でカットです。ここで重要なのは、アーヤとファイーナを絡ませて、二人を接近させること。お菓子の描写なんてくそくらえです。……書けないですし。




――新月の民の悲劇

 エレノアさんのお菓子コンテストのくだりにアーヤのパンチラネタをくっつけたのは、導入にちょうどよかったというのもあるんですが、ここでファイーナさんを登場させて「取引相手が来ない」という理由でカペルを誘わせる必要があったからでもあります。

 これは最後の戦いに出てくる二人のリバスネイルのフラグです。第六章での「新月の民の村が消失した」というユージンとトウマの会話で補完しつつ、物語に新月の民を絡めるために用意した設定でした。

 今後、新月の民はレオニードという希望に導かれながら、長年の鬱積を爆発させていくことになります。ゲームよりもかなり激しいものにするつもりなんですが、そのために新月の民の悲劇性をここでも描いておく必要がありました。まだ考えている途中ではありますが、新月の民の一軍と各政府軍がぶつかるシーンも描くつもりでいます。

 ゲームのシナリオの中で、一番大きな不満だったのが、この被差別者としての新月の民がほとんどシナリオに絡んでこなかったことでした。そのへんの不満を自分なりに解消しようと思ったのも、思い出せばこの小説を書くことになった動機の一つだったような気がします。




――アーヤとファイーナ

 お菓子コンテストのエピソードを通して、恋敵であるアーヤとファイーナの距離が近づきます。これは二人が仲良くなってカペルが置いてけぼりにされるというラブコメ的状況を作りたかったのが一つ。それと、こちらのほうが重要なんですが、第三部以降で描こうと思っているアーヤのリバスネイル化シナリオのフラグでもあったりします。
 物語を作るというのは、登場人物をいじめるということでもあります。アーヤのリバスネイル化シナリオは第一部のころから温めているもので、アーヤには悪いですが、かなり過酷な状況に放り込むことになるかと思います。そのためにも、ここでファイーナさんと仲良くなる必要があったのでした。




――ヴィーカとエドアルド

 カペルがアーヤやファイーナさんといちゃいちゃしている間に、真面目なエドアルドは地道な調査を続けています。これも二人の対比のために入れたシーンですが、同時に、ヴィーカとエドアルドの関係を深くするためのイベントでもあります。ゲーム中ではカペルがヴィーカと孤児の姿を見つけるんですが、そのためにここではエドアルドに変えてみました。
 このイベントを一つ入れておくことで、自分のおかした過ちに気づいたとき、ヴィーカに強烈な後悔を抱かせることができます。呆然とリバスネイル化したエドアルドを見つめるヴィーカ。それらは同時に、すべてが終わったときにエドアルドが素直な気持ちでみんなに謝るためのフラグでもありました。

 このシーンは物語的要請以外にも、お菓子コンテスト参加決定からその夜までの時間をつないでテンポをとるという役割もあります。内容的には逆ですが、箸休めといったところでしょうか。


 それと、第三部以降で行くことになるであろうカサンドラの昨今を少しだけ描写してあります。酒場で情報を仕入れたエドアルドが、今の状態はカサンドラ王の失踪から始まったと感じるシーン。これも次を見越して仕込んだフラグですね。





――ヘルド登場

 倒れたエドアルドを残してカペルたちはハルギータに向かうことに。
 第六章最後のシーンは、名前は出しませんでしたがヴィーカとヘルドの思わせぶりな会話でした。少しずつ物語のピースがはまっていくように仕込んだシーンですが、勘のいい人はこのあたりでおおよその流れは予想できたのではないでしょうか。名前を出さずにいたのは、物語のトリガーとしての役割がヴィーカにはあったからですね。

 上述の通り、ヘルドはヴィーカを踏み台にしてキリヤの治療薬を手に入れようとしていたわけですが、このあたりでは、自分の手のひらで他人が踊っている感覚に酔っていたところもあったと思います。目的と手段が入れ替わるというのは往々にしてあることですが、このときのヘルドの内奥はそういう感じになっていたかもしれませんね。




――第六章とは

 物語の動き出した第六章の終わりは、同時にシリアスモードへの移行をも意味します。ゆるい感じの展開は気軽に読めるので、掴みという意味でも第五章からやりたかったんですがね。ここでなんとか読者様のご機嫌をうかがえたのでは、と思っています。案外バトルなしのラブコメも書けるんじゃないだろうかと勘違いしてみたり……

 どうも僕は、こんな感じで前半を書きながらどんどん結末を決めていくような作り方をしているみたいですね。大ざっぱなプロットを用意して、鍵となるシーンさえ決めておけばあとは書きながらでも何とか出来る。そんな風に思い始めていたりもします。

 というわけで、CoDベテラン並みのフラグ投下状態だった第六章も終わり、それを受ける起承転結の承、ハルギータ編へと物語りは移行していきます。
 次回はその第七章。どうぞよろしくです。
 それではまた。
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テーマ: 二次創作:小説

ジャンル: 小説・文学

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