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ふであと

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徒然なるままに、もの書き。

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第四章 「光の英雄」_10 

 いつまでたっても、少年とメイド姿の少女は店の前から立ち去ろうとしなかった。
 それで、ウェッジは一つ咳払いをして、「そこで立ち話をされたら商売あがったりだ」という意志を伝えてみた。
「とりあえず移動しましょう、ジーナさん」
 少年が空気を読んでメイドの少女を促す。ようやく店をたためる。
 だが、その立ち話の中で、少年たちは有益な情報を残していってくれた。
 フェイエールの姫が大事にしているペットが行方不明だということだ。
 少年たちよりも早く見つけて捕らえることが出来れば、姫をおびき出して拉致することもできるかもしれない。そうすれば手柄だ。
 ふいに訪れた功名の機会に、ウェッジの中の熱が再燃する。
 慣れた手つきでそそくさと店をたたむと、ウェッジは街の人に聞き込みを開始した。

「ああ、姫様のペットかい? 珍しい生き物なんだよ、あれは。クリムゾンベアと言ってね。見た目はちょっと怖いけど、あれでかわいいところもあるんだよ」
「ふかふかのもこもこ!」
「私より良いアクセサリーをつけているのよ。くやしいわ! 私も金のブレスレットとかほしいわよ。それなのにうちの亭主と言ったら……」
「さっき街の外に走っていったよ」

 クリムゾンベアというのがいささか気になったが、姫のペットなのだからおそらくは小グマだろう。それならやりようはある。愛用のナイフといくつかの隠し武器、それに小グマを縛るためのロープを用意して、ウェッジは足早に街を出た。
 先ほどの少年とメイドはまだ見つけていないと思われる。ついさっき、暢気に露店で買ったジュースに舌鼓を打っている姿を確認していたからだ。あの調子ならまだどこへ行ったかもわかっていないはずだ。
 目撃談に従って進み、町外れの岩石地帯を歩き回る。何度もモンスターに襲われそうになったが、隠れながら何とかやり過ごしてきた。
 そして、グスタフと思われる赤毛のクマを見つける。
「しゃ、洒落にならん……」
 小グマどころか、平均よりも幾らか大きいとさえ思えるクマ。その膂力と鋭利な爪で、襲いかかってくるモンスターの群れをなぎ倒している姿が見え、ウェッジは思わず岩陰に身を隠した。
 あんなものをどうやって捕まえろというのだ。
 逃げ出すべきか……。
 しかし、疲労からか怪我からか、グスタフはかなり弱っているようにも見えた。周りのモンスターさえなんとかすれば、相手は所詮、獣だ。罠にはめればなんとかなるんじゃないか?
 誘惑と防衛本能が葛藤する中、ウェッジは岩陰からグスタフの様子を伺った。
 グスタフが大蛇の尾に足を取られて引き倒されるのが見えた。そこに、モンスターの群れのボスなのか、野生のトロルが棍棒を振り回しながら近づいてくる。
 まずい、このままではやられてしまう。いくら何でも数が違う。これじゃいじめじゃないか。
 それにグスタフが死んでしまっては元も子もない……。敵に囲まれ、傷だらけになる姿に自らの過去を重ね、冷静さを失った頭が誘惑に振り切れる。ウェッジは懐から二本のナイフを引き抜くと、岩陰から飛び出した。

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2009/07/24 18:14

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